森羅万象から学ぶ羅針盤「相手の顔を見て話す」

森羅万象から学ぶ羅針盤「相手の顔を見て話す」

 中国の古典『菜根譚』のなかに「冷眼(れいがん)にて人を観(み)、冷耳(れいじ)にて語を聴く」という言葉があります。

 「冷」は、いうまでもなく、冷静という意味です。

「冷眼」は、冷ややかな目つきと解釈するのではなく、冷静なまなざしと理解してください。

 人と向き合うときは、冷静な目で判断し、人の話は冷静に聞かなければならないというものです。

 つまり、相手の顔を見て話をしなくてはダメということです。

 しかし、最近では、ネット社会化に伴うコミュニケーションの在り方で、メールやLINEのやり取りで、大半のことを済ませてしまう傾向が強いようです。

 会社の朝礼も一斉送信メールで、伝達事項が伝えられて終わりで、社員同士も、隣同士に座っているにも拘わらず、一切顔を見ることなく、スマホのLINEを通して、やりとりすることが珍しくありません。

 しかし、それでは、冷眼、冷耳になって、接することができないと思います。

 ましてや、冷静な感情で人の心を動かすものに対処すること(冷情)や、冷静な心で道理を考えること(冷心)も難しいでしょう。

 顔には、たくさんの情報が詰まっています。

 生まれつきの造作に加えて、立場や人生の積み重ねでつくりあげた顔かたちがあります。

 特に、表情には、様々な心理が裏打ちされています。

 なかでも、「目は口ほどにものを言う」と言われるように、目を見るだけで、相手が何を考えているか、特にうそをついているか、などを見通すことができるのです。

 メールやLINEも合理的ですが、やはり、直接にふれあい、相手の顔を見て話すことが、真のコミュニケーションの基本であることを忘れてはいけません。

シンプルライフ×シンプルスタイルと森羅万象から学ぶ人生羅針盤

現在のように、モノが溢れ、何一つ不自由なく手に入る時代になったからこそ、欲望で自分を見失わず、自分に相応しいライフスタイルを確立すべきだと思い、自分にとって不要なものは捨て、一番大切な必要なものを中心に暮らすシンプルライフスタイルこそが、心豊かで、幸福な暮らし方ではないだろうかと考えるようになり、テーマを、喜び生活・喜び仕事・喜び人生・人生そのものを愉しむ生き方を実践しています。

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