森羅万象から学ぶ羅針盤「周囲に認められる人間になる」

森羅万象から学ぶ羅針盤「周囲に認められる人間になる」

中国の書物『管子』の牧民篇に出てくる有名な言葉に、「衣食足りて礼節を知る」があります。

 直訳すれば、衣服や食糧などをはじめ、まず生きるために必要なものが満たされて、はじめて、礼節などの道徳やマナーにも目を向ける余裕ができてくるといったことを表しています。

 これは、マズローの「欲求5段階説」に、よく比較されます。

 人間の欲求は、生理的欲求からはじまり、安全の欲求、社会的欲求(所属と愛の欲求)、承認(尊重)の欲求、自己実現の欲求へと、段階を経て深まっていくのです。

 ちなみに、マズローは晩年に、自己実現の欲求のあとに、自己超越欲求を置き、6段階としました。

このなかで、「衣食足りて礼節を知る」の衣食にあたるのが、生理的欲求(食事や睡眠・排泄など)と、安全の欲求(身を守る安全性、経済的な安定、健康に過ごせることなど)です。

この2つが満たされてはじめて、社会的欲求(所属と愛の欲求)以降の欲求が現れてくるのです。

それを満たすには、礼節が必要不可欠です。

自分が社会に必要とされたり、周りからその価値を認められ尊重されたり、果ては、なりたい自分になったりするには、他者から認められることが第一です。

そのためには、礼節がなければ、それは不可能でしょう。

しかし、世界の貧困・紛争地域などでは、衣食の確保がままならず、生きるために、なりふり構っていられない人たちがたくさんいます。

 そういうところでは、悲しいかな、礼節も踏みにじられているようです。

それでも、そういう人たちも、政情が安定し、生活が保障されれば、礼節を身につけることができるはずです。

 我が国は、とりあえず衣食は満たされています。

 さすれば、大いに礼節を身に付け、周囲に認められる人間を目指そう。

シンプルライフ×シンプルスタイルと森羅万象から学ぶ人生羅針盤

現在のように、モノが溢れ、何一つ不自由なく手に入る時代になったからこそ、欲望で自分を見失わず、自分に相応しいライフスタイルを確立すべきだと思い、自分にとって不要なものは捨て、一番大切な必要なものを中心に暮らすシンプルライフスタイルこそが、心豊かで、幸福な暮らし方ではないだろうかと考えるようになり、テーマを、喜び生活・喜び仕事・喜び人生・人生そのものを愉しむ生き方を実践しています。

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