森羅万象から学ぶ人生羅針盤「自由には覚悟が必要」

森羅万象から学ぶ人生羅針盤「自由には覚悟が必要」

 我が国でレコード売上枚数が最も多いシングル盤として知られている『およげ!たいやきくん』の歌詞の意味は、自由を求めてとびだした若者が、厳しい現実世界に直面して挫折してしまうというもので、ちょっと切ない内容です。

 若者が自由に憧れる気持ちはよくわかりますが、経済的な面をはじめ、厳しい現実が待っているのです。

例えば、お金がなければ、アパートを借りることすらできません。そして、そのアパートも、オーナーの所有物なので、あくまでルールに則った形でしか住めないのです。

 これに関連して、作家・芥川龍之介の言葉に、「自由は山巓(さんてん)の空気に似ている。どちらも弱い者にはたえることはできない」があります(随筆・警句集『侏儒の言葉』より)。

 山巓とは、山の頂上のことです。そこは、眺望は抜群なのですが、空気が薄く、体力のないものにとっては、居心地の悪いところなのです。

 そして、山巓の空気の薄さは、自由にともなう不安と解釈すると、分かりやすいかもしれません。

 自由は、確かに素晴らしいものですが、何もかも自己責任で賄っていかなければならないため、なんの保証もないという大きな不安がのしかかってきます。

 例えて言うなら、家猫でいるか、野良猫になるかということでしょう。

 家猫には、自由が制限される代わりに、きちんと餌がもらえます。しかし、野良猫は自由ですが、今日のメシ、寝床を自分で探さなければ、野垂れ死にしてしまうのです。

 自由とは、まさにそういうものです。何ものにも縛られない解放感はありますが、頼れるのは自分だけなのです。

 自由であることの素晴らしさは大いに認めます。しかし、自由を獲得し、自由に生きていくには、それなりの覚悟と、具体的な方策をもって臨まなくてはならないことを、肝に銘じておくべきでしょう。

シンプルライフ×シンプルスタイルと森羅万象から学ぶ人生羅針盤

現在のように、モノが溢れ、何一つ不自由なく手に入る時代になったからこそ、欲望で自分を見失わず、自分に相応しいライフスタイルを確立すべきだと思い、自分にとって不要なものは捨て、一番大切な必要なものを中心に暮らすシンプルライフスタイルこそが、心豊かで、幸福な暮らし方ではないだろうかと考えるようになり、テーマを、喜び生活・喜び仕事・喜び人生・人生そのものを愉しむ生き方を実践しています。

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